第5回 全国高校生短歌大会(短歌甲子園2010)

2010年8月20日~22日の3日間、北は北海道、南は福岡から集まった36校36チームの高校生歌人たちが熱戦を繰り広げました。
決勝は、茨城県と秋田県の戦いとなりました!各賞の受賞結果は以下のとおりです。(敬称略)

個人戦

最優秀
作品賞
【茨城】
下館第一高等学校 3年
増渕 絵理
(ますぶち えり)
題 「風」 春風が
楽しみなさいと言うのです
悲しみさえもそのままにして
優秀
作品賞
【茨城】
下館第一高等学校 3年
島田 瞳
(しまだ ひとみ)
題 「追う」 追いつめて問えば
手負いのけだもののような目をして
静かなあなた
優良賞 【宮城】
気仙沼高等学校 2年
山内 夏帆
(やまうち かほ)
題 「風」 まっさらなページでふいに指を切り
秋風がそっと
別れを告げた
【静岡】
加藤学園暁秀高等学校 3年
中村 玖見
(なかむら くみ)
題 「追う」 自転車を引いて
坂道のぼる朝
追いこす君はライムの香り

団体戦

準決勝1 題「記憶」
名前 【福井】
武生高等学校
順序 【茨城】
下館第一高等学校
名前
白崎 真亜子 忘れたい
防御本能 成れの果て
かすんだままに融けた感情
先鋒 息を吐くように
朝顔ひらいたら
生まれたときの記憶が
ゆれる
山内 佳織
上良 隆夫 小便の度に
親父の風呂場での
使い古した
躯(からだ)を想う※
中堅 君の血の流れ入る音
森よりも
深き記憶にしんしんと聞く
島田 瞳
宮崎 望 あの頃と
同じと信じ山を見る
涙が出るのは
きっと気のせい
大将 光とか音とか全部波だろう
記憶なんかも
波なんだろう
増渕 絵理

※「躯」は実際の作品では「身」へんに「區」です

準決勝2 題「記憶」
名前 【埼玉】
大宮開成中学・高等学校
順序 【秋田】
秋田高等学校
名前
林 佳織 両手から
雫(こぼ)れて
留(とど)まることはない
流れる記憶は砂のようで
先鋒 脳みそは
もういらないよ
ふわふわと
あたたまりゆく
右手があれば
佐々木 さんご
鈴木 美和 あの頃に見た
青臭い夢探し
記憶の水底
浚(さら)ってみたい
中堅 先代が
戦い敗れたその記憶
もっと先へと
強く背を押す
金森 春香
佐々木 花織 面影は
なお揺らめいて
まほろばの国は遠のき
我目を覚ます
大将 好きだった
文字で書かれた手紙たち
燃やしてしまえ
何も残さず
鎌田 彩歌
決勝 題「宙」
名前 【茨城】下館第一高等学校 順序 【秋田】秋田高等学校 名前
山内 佳織 大粒の涙の中に
ちっぽけな宇宙見つけた
十六の夜
先鋒 竹取りの
翁の夢をのせてった
アポロはきみに
とどかなかった?
佐々木 さんご
島田 瞳 よき歌を詠もうと思う
言うなれば
宇宙に踏みいる
素足のような
中堅 サーカスの
空中ブランコ放たれて
ゆあーんゆよーん
揺られて遊ぶ
金森 春香
増渕 絵理 あ、ほら、いま
宇宙が少しうごいたと
運河のような
あなたの吐息
大将 宙を裂くはやぶさを見る
おつかれ、と
ペダル踏みこむ
ノート揺らして
鎌田 彩歌
優勝 【茨城】 下館第一高等学校(島田瞳、増渕絵理、山内佳織)
準優勝 【秋田】 秋田高等学校(金森春香、鎌田彩歌、佐々木さんご、奈良茉梨子※)
第三位 【福井】 武生高等学校(上良隆夫、白崎真亜子、宮崎望、武田楓※)
第三位 【埼玉】 大宮開成中学・高等学校(佐々木花織、鈴木美和、林佳織)
審査員
特別賞
【秋田】 能代高等学校(野呂充志、高橋龍二、浅野大輝)
話題賞 【静岡】 加藤学園暁秀高等学校(中村玖見、古畑恵介、藤井美咲、大林桂※)

※印は補欠登録選手です。

特別審査員小島ゆかり賞

【秋田】
秋田高等学校 3年
佐々木 さんご
(ささき さんご)
題 「影」 夕焼けにふたりぼっちの帰り道
影ふみあえば
四人のあそび

石川啄木賞

【宮城】
気仙沼高等学校 2年
山内 夏帆
(やまうち かほ)
題 「影」 味気ない
チューインガムを吐き捨てた影が
誰かの悪口を言う
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